【50代からの健康の土台】「なんとなく不調」は睡眠が原因かもしれません
「最近、疲れが抜けない」
「夜中に何度も目が覚める」
「朝スッキリ起きられない」
「病院に行くほどじゃないけど、体が重い」
「なんとなく体重が増えてきた」
そんなふうに感じていませんか?
もし思い当たることがあれば、それは**“睡眠の質”の低下**が関係しているかもしれません。
◆ 睡眠は“ただ休む時間”ではありません
実は、私たちの身体は寝ている間にさまざまなメンテナンスを行っています。
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脳の情報整理(記憶の定着・不要な情報の削除)
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成長ホルモンの分泌(細胞の修復・代謝の促進)
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自律神経のリセット(ストレス軽減・血圧や脈の安定)
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免疫力の強化(ウイルスや病気への抵抗力アップ)
つまり、睡眠は心と体の回復時間。
この時間が十分に取れていないと、少しずつ不調が積み重なってしまうのです。
◆ 睡眠不足が引き起こす“プチ不調”たち
50代に多い「まだ病名はつかないけれど、なんとなく不調」という状態。
その背景には、以下のような睡眠トラブルが潜んでいる可能性があります。
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朝起きた時から疲れている
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肩こり・腰痛がなかなか取れない
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昼間にウトウトしてしまう
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気分が落ち込みやすい
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物忘れが増えた気がする
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甘い物や炭水化物が無性に欲しくなる
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以前より太りやすくなった
これらはすべて、睡眠の質の低下による“体と脳のメンテ不足”のサインかもしれません。
そのまま放っておくと、高血圧・糖尿病・うつ・認知症などの病気につながるリスクも高くなることが分かっています。
◆ 「太ってきた…」それ、実は寝不足のせいかも?
最近、お腹まわりが気になったり、以前より痩せにくくなったと感じていませんか?
実は、睡眠と体重管理には深い関係があります。
▶ 睡眠不足で太りやすくなる理由
睡眠が足りないと、体内で以下のような変化が起きます:
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食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減少
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食欲を高めるホルモン(グレリン)が増加
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脳が「甘い物・脂っこい物」を欲しがりやすくなる
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血糖値が不安定になり、脂肪がたまりやすくなる
つまり、寝不足=太りやすい体質を作るということです。
ある研究では、睡眠時間が6時間未満の人は7~8時間の人に比べて、肥満のリスクが1.5倍以上になると報告されています。
▶ 良い睡眠は“痩せ体質”をつくる
逆に、良質な睡眠をとっている人ほど代謝が高く、脂肪を燃やしやすい体質になりやすいことも分かっています。
なぜなら、睡眠中に分泌される成長ホルモンは脂肪分解を促し、筋肉の修復や再生もサポートしてくれるからです。
また、自律神経が整い、ストレスによる過食も防ぎやすくなります。
「痩せたいなら、まず寝ること」――これは今や常識になりつつあるほど、重要なポイントです。
◆ 50代は“睡眠力”が下がりやすい
年齢を重ねると、誰でも睡眠が浅くなり、夜中に目が覚めやすくなる傾向があります。
さらに仕事・家庭・更年期など、ストレスが増えやすいのも50代の特徴。
「若い頃と同じように寝ているのに、疲れが取れない」
「布団に入っても、眠りが浅い」
そんな悩みが増えるのは自然なことです。
だからこそ、意識的に“睡眠の質”を上げる工夫が必要になってきます。
◆ 今からできる、睡眠チェック
まずは自分の睡眠状態を振り返ってみましょう。
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夜中に2回以上目が覚める
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朝起きてもスッキリしない
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昼間に眠気が強い
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寝る直前までスマホやテレビを見ている
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起きる時間が日によってバラバラ
ひとつでも当てはまる方は、体のメンテナンスが足りていないサインかもしれません。
◆ すぐできる!睡眠の質を上げる習慣ベスト5
睡眠の質を上げるには、難しいことをする必要はありません。
今日から取り入れられる、簡単で効果的な習慣をご紹介します。
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朝起きたら、朝日を浴びる
→ 体内時計がリセットされ、夜眠くなりやすくなります。 -
寝る90分前に入浴する(ぬるめのお湯で)
→ 体温が一度上がり、その後下がることで眠りやすくなります。 -
寝る前のスマホ・テレビをやめてみる
→ ブルーライトが脳を刺激し、寝つきを悪くします。 -
寝室の照明を落とす・温度を快適に保つ
→ 光や温度の刺激が少ないと、深い眠りに入りやすくなります。 -
寝る時間と起きる時間をなるべく一定にする
→ 体が「眠るリズム」を覚えると、自然と睡眠の質が安定してきます。
◆ 睡眠は「未来の健康」への投資
睡眠を整えることは、「今ある不調」を改善するだけでなく、
将来の病気を防ぎ、若々しく生きる力を育てることにもつながります。
今のうちに睡眠と向き合うことで、10年後・20年後の体が大きく変わる。
そんなふうに考えて、一度じっくりとご自身の睡眠と向き合ってみてはいかがでしょうか?